マイホームを建ててから2年後
義母が亡くなった。
ガンだった。
40年前に生き別れた主人と義母
義母が亡くなる1カ月前に再会
義母の希望で密葬だったが
お坊さんさえ呼ばなかった。
叔父と私たち家族5人で火葬場へ
叔父は
「家が売れたら、2割私にくれるって言っていたよ。」
と一日に二度口に出した。
叔父の提案で
火葬場から直接、
墓場に骨壺を持っていった。
翌日、
叔父は不動産屋を連れて義母の家に来た。
叔父の家に行くと
義母のお金の全容を聞かされた。
- 住民税・市民税・固定資産税5年分未払い総額50万円
- 事故車のローン45万円
- 葬儀代20万円
叔父は、
「事故車も、
不動産屋欲しいって言ってたろ?
早く名義変えたいから
45万早く払って欲しいっていってたよ。」
「これだけ払えないだろう?
不動産屋が肩代わりしてくれるそうだ。
家を修繕するのに300万かかるらしい。
あの家をこの値段で売って
肩代わりした400万ちょっとを
指しいた金額を
不動産屋がすぐくれるらしい。
・・・・・・。
お母さんは、私に2割くれるって言ってたよ。」
1週間後
色々な方の助言もあり
家を売らない事を叔父に告げた。
叔父はその間、
家や土地の名義変更・市役所への報告など
甲斐甲斐しく手伝ってくれた。
お礼金を払い
後は自分たちでするので大丈夫だと伝えた。
叔父は渡した封筒を立てて
「本当なら、この封筒が立ったのにな。」
と言った。
叔父と不動産屋は引かなかった。
家にある仏壇を
金にしないかと提案してきた。
返事はしたが
どうしたらいいかわからない。
可哀そうだと思い
義母の家の周りを清めた。
瞬間。
義母が私に憑いた。
私の中で、
母が怒り狂っていた。
あの家を守らなければ!!
義母は、必死だった。
私は、
49日までなら
ここにいてもいいよと伝えた。
数日後
義母の家に行くと
仏壇の中身が空っぽだった。
叔父が勝手に全て持っていっていた。
いらないだろうから、
寺に持っていくと言っていた。
叔父とは喧嘩をしたくなかったので黙っていた。
私は、
事故車の搬入先を調べ
義母の家にあった品がどこでどうなったかを調べ
お寺の住職から法名を取り返した。
その間
義母は、家の事になると大声で泣いた。
私は、
ハンバーグを作ろうと思って料理していると
肉団子スープを作っていたし、
とりわけ好きでもない
白玉団子や小豆が無性に食べたくなった。
子供たちが、とても愛おしく感じたし、
車の運転がとても楽しかった。
目が覚めて起きると
義母が
ひざをついて主人を覗き込むように見つめていた。
嬉しそうだった。
義母の悲しみ辛さを抑えながら
主人を説得し
会社へ行き
調査したり
義母の手続きを取るのは
かなり精神的に疲れた。
どんどん自分が小さくなっていくのがわかった。
義母が出ている時間が長くなった。
限界が近かった。
このままでは、飲み込まれると思った。
叔父は、あきらめていなかった。
家に来たと思ったら
車のお金を肩代わりしてやってもいいと言い出した。
もう12月なのに
叔父の頭上にモンシロチョウがずっと飛んでいた。
私は
そのモンシロチョウに励まされ叔父の言葉に立ち向かった。
最後、叔父は主人に決定権を与えた。
主人は、お金も借りないし家も売らない。と返事した。
叔父が帰った後、
モンシロチョウは床に落ちて動かなかった。
主人は、
あまり感情の起伏の無い人だった。ただ一言私に言って涙を流した。
「騙されてもいいから、世話になった叔父さんと叔母さんにお金をあげたかった・・・。」
主人の生い立ちを考えるといたたまれないし、
主人がそうしたいと思っていたことも十分わかっていた。
それゆえに、
何も言わずにいたのだけれど・・・・。
義母の憑依によって
主人を思う義母の思いを知ってしまった事と
叔父のやり方の汚さにどうにも許せない思いが勝ってしまった。
主人は動かなかった。
生気が感じられなかった。
「このままだと、自分で命をたつ可能性がある」
そう感じた。私は、子供たちを読んだ。
「何もしなくていいから、遊んでていいから、絶対にお父さんから離れちゃだめだよ。何があってもお父さんから離れたらいけないよ。」
過去ではなく
未来を見てほしかった。
私は、家を出て近所を目的もなくただ歩いた。
良く晴れた日だった。
数時間後、主人からお昼どうする?と連絡が入った。
ご飯が食べれるなら大丈夫だろうと帰宅した。
数日後
49日前だったが
私の心がこれ以上衰弱するのは危険だと判断した。
天照大御神様が守護されている先生の所へ顔を出した。
何も話していなかったのに先生は、見るなり
「どうして、ここに来たかわかるね。」
と優しく話された。
私は(義母は)大粒の涙を流しただうなずいた。
何も言わず離れてくれた。
そして先生に話していた。
「かわいい孫に、かわいいお嫁さん・・・うん。えっ?仏さまに話しかけてたの?」
先生は、ビックリした顔で私を見ていた。
色々ありましたが、
他人の感情をダイレクトに
受け取ったのはこれが初めてでした。
色んな意味で
成長させてもらった
2か月でした。
私は、過去をひっくり返すことができたかな。
そうだったらいいなぁ。
と思います。
「事実は小説より奇なり」は
これで終わりです。
最初の頃、長々書いてごめんなさい。
m(_ _"m)
最後まで
読んでいただき
ありがとうございます。
(o^―^o)ニコ
感謝します。
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